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2020.03.22 Sunday  | - | - | - | 

銭湯絵師のライブペインティング!

10/25(日)の第21回板橋市場オータム・フェスティバルで行われた、銭湯の背景画師のライブペインティングの模様です。

高島平地域には銭湯がなくて寂しい思いをしておりますが、もともと3歳で出来立ての高島平に越してくる前は銭湯生活でして、去年まで住んでいた志村では、四季折々や疲れたときなどよく親子で銭湯を利用しておりました。
そんな銭湯好きな私はもちろん富士山も大好きなわけで、現在日本に2人しかいない銭湯絵師の一人中島盛夫さんの「銭湯富士」のライブペインティングをとくと見てきましたよ!

こちらは見本として飾ってあった、通称・銭湯ミニ絵と呼ばれるもの。個人に依頼されて書くことが多いそうです。
銭湯絵師1

−−本日のお題は「赤富士」。たった数色のペンキだけ使い、混ぜたり、シンナーで溶いたりしながら描かれていくのです。
画像多いですが、順を追って出来上がりまでの一部始終をお送りします。
銭湯絵師21)だいたいの富士山の形のあたりを取ったら、ローラーを使って空の色を塗っていきます。輪郭のところは筆できれいに塗ります。
銭湯絵師32)赤富士なので、頂上からローラーで大胆に赤色を塗っていきます。
銭湯絵師53)真ん中辺りまでローラーで塗ったら、筆で輪郭のところがくっきりするように調えます。
銭湯絵師64)真ん中からほぼ画面下にかけて青色を混ぜて作った色をこれまたローラー作戦。ときどき離れては全体を見てバランスを考えて塗ります。

銭湯絵師75)さらに白を混ぜて下部をローラー作戦。朝もやをイメージしてるのかと予想。
銭湯絵師86)頂上部分からハケをつかって、ガレ(崩れたところ)のところを陰になる部分を描いていきます。
銭湯絵師97)ガレに続いて右側の稜線にも同じように陰影を付けていきます。急に立体感が出てきました!
銭湯絵師108)頂上部分の細かい沢筋を台に乗って描いていきます。かなり山肌っぽくなってきました。
銭湯絵師119)ガレの陰影を筆で濃淡付けながら、さらに細かく描いてます。まるで写真を見て描いているのではないかと思えるくらいの精密さと素早い作業はプロとしか言いようがありません。
銭湯絵師1210)筆を使っての細かい作業が続きます。山肌はこれでほとんど完成モード。
今まで塗ったペンキが乾くまで、しばし中島さんはスモーキングタイム突入。途中から降ってきた雨のせいで気温も下がってきたので乾きが悪いらしい。
銭湯絵師1311)今度はタオル(布)に白いペンキをつけて、叩くように雲を描き加えていきます。
銭湯絵師1412)雲を描いて、ぼやかせて、一番下まで描き上げていきます。
   ↓
そして完成!!!
描き始めてから約1時間が経過していました。
途中で乾く間もありましたが、その間も煙草を吸いながら何度も近づいたり離れたりして、目は絵から離さない中島さん。お疲れ様でした!

中島さんが描いている間、ただ一人の弟子である田中さんにいろいろお話を聞かせていただいた中から、いくつか質問したものを抜きだしてみました。
Q、銭湯絵師が二人しかいないとなると全国に出張したり大変なのでは?
A、じつは銭湯絵の文化圏はほぼ関東に限られているので、全国を廻ることはないけれど、最近では関西や東北の銭湯に依頼されて行くこともあります。
Q、だいたいどのくらいのペースで描いているのですか?
A、銭湯の絵は湯気などの湿気の影響を受けるので、だいたい1〜2年で書き換えが必要になるのですが、ペースでいったら月に4〜5件やっています。
Q、だいたい描くのにどのくらい時間がかかるんですか?
A、途中で絵具が乾くのを待ったりするので2〜3時間くらいかかります。やはり夏は乾きやすく、雨だったり寒かったりすると乾きが遅くなります。
Q、弟子入りして5年たったとのことですが、どのくらい描かせてもらえてるのですか?
A、まだ空や雲などを描くお手伝いくらいです。
田中さんこれからも頑張って下さい!!

出来上がった絵の前で、中島盛夫さんとお弟子さんの田中みずきさんをパチリ!
銭湯絵師15

最後に、中島さんご本人に、描いた絵にはサインを入れるのか聞いてみましたら、銭湯絵にはサインは入れないけれど「自分が描くのは吉田から見た富士が多いから特徴でわかるかな」とのお答えでした。銭湯に行く機会があったら、中島さんの絵か確認するという楽しみが増えました。
長文失礼!

【中島盛夫さん】
1945年福島県出身。1964年に上京して間もなく、背景画師の故・丸山喜久男氏に師事。初めてローラー使いを考案し、背景画制作の時間短縮に貢献。銭湯の減少にともない背景画師が減る中、丸山清人氏と並び、日本を代表する背景画師の一人として幅広いフィールドで活躍中。(今年、早川利光氏が亡くなったため、背景画師は現在日本に二人となっている。)
『東京銭湯ナイト』というイベントに時々ゲストとして招かれている。練馬区北町在住。

弟子の田中さんのブログも発見!≫「銭湯ペンキ絵師見習い日記」
2009.10.25 Sunday 23:48 | comments(3) | trackbacks(0) | いたばし雑記帖 | 

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2020.03.22 Sunday 23:48 | - | - | - | 
林 秀司 (2010/11/30 11:45 AM)
賃貸マンションのエントランスホールに「赤冨士」を書いてもらいました。祖父の代からやっていた銭湯を建替えたので、記憶に残すために銭湯絵師の中島さんに頼みました。
http://www.ne.jp/asahi/net-studio/kai/jcom/woicradleframeset.htm

ブログ「石神井台の賃貸マンション<i-cradle>」
http://atelier-kai.blog.so-net.ne.jp/2010-11-01
ほうこ (2010/12/12 1:42 AM)
林さま

サイト拝見しました。ロビーに赤富士なんて素敵ですね!
板橋にもそういうのあればいいな〜。
中島さんは個人宅に描いたりもされてるようですね。
私は銭湯も大好きなので、銭湯でペンキ絵を見て回って楽しんでいます。
木村慶彦 (2017/07/10 5:13 PM)
急なご連絡失礼致します。

現在、田中さんを取材しておりまして
ブログ内のお写真をお借りできないかと考えております。
田中さんにはその旨伝えております。
一度ご連絡いただけますと幸いです。